コミティア151 出張編集部持込みレポート 漫画作品『SALAMANDRA』を通じて得た学び

今回、コミティア151の出張編集部に漫画短編を持ち込みに行ってきました。

出張編集部とは、出版社の編集者の方に直接作品を読んでいただきフィードバックをくれる場で、プロを目指す作家にとって非常に貴重な機会です。

一般的な出版社への直接投稿や持込みとは異なり、コミティア現地会場でリアルタイムで作品のを評価してもらえるため、今後の改善点をすぐに知ることができます。また、編集者ごとに異なる視点を得られるため、自分の作品を多角的に見直すことができます。

45ページの短編漫画『SALAMANDRA』を持込み、約10の編集部でアドバイスを受けました。作品の強みや改善点を知ることで、次のステップに向けて大きな学びを得ることができました。

1. 年4回のコミティアを締切に持ち込み

私は、年4回開催されるコミティアを持ち込みの締切と設定し、新作を発表し続けることを目標にしています。これは、明確な締切を設けることで定期的に作品を完成させ、継続的にレベルアップしていくためです。ちょうど3ヶ月に1本の短編読切りを描くちょうどいいペースだと考えています。

原稿はアナログ原稿をB4のクリアフォルダーに入れて持参します。

Amazon.co.jp

さらに、編集者の生の声を聞きながら改善を一度に繰り返すことで、より完成度の高い作品を生み出すことができます。そのため、毎回のコミティアを一つの区切りとして、新しい作品を仕上げ、持ち込むサイクルを作っています。ただし、その日はへとへとです。

2025年 コミティア開催スケジュール

  • コミティア151(終了): 2025年2月18日(日)@東京ビッグサイト
  • コミティア152: 2025年6月1日(日)@東京ビッグサイト
  • コミティア153: 2025年9月7日(日)@東京ビッグサイト
  • コミティア154: 2025年11月24日(月)@東京ビッグサイト

これを年間スケジュールとして、1年に最低4本の短編漫画を完成させることを目標にしています。


2. 作品『SALAMANDRA』について

今回持ち込んだ『SALAMANDRA』は、ファンタジー作品です。

あらすじ: 主人公の少年は、魔法使いの父に強い憧れを抱いています。しかし、自分には才能がないと実際は魔法の能力を発揮することができていません。そんなある日、父親が彼の才能を開花させるために必要な魔法石を渡しますが、その石を狙って、強敵であるファイアサラマンダーが襲来します。

短編読切「SALAMANDRA」1P目

短編読切「SALAMANDRA」1P目

主人公は敵に立ち向かい、自らの魔力を覚醒させ、激しいバトルを繰り広げながら、自分の中に眠る力を引き出し、成長していく物語です。

この作品では、少年の成長、バトルの迫力、魔法世界の魅力を描くことに重点を置きました。


3. コミティア151出張編集部の体験

当日は多くの作家が並び、各編集部で順番を待っていました。毎回持ち込みすると編集者と作家が真剣に話し込む姿が印象的で、緊張感があります。

持ち込みの流れとしては、まず編集者の方にエントリーシートと整理券、原稿を渡し、10〜15分ほどで評価やアドバイスをもらう形になります。私は約10の編集部に持ち込み、それぞれの編集者から異なるフィードバックをいただきました。


4. 作品『SALAMANDRA』への評価と課題

良かった点

  • 描きたいテーマが明確
  • 世界観の作り込みがしっかりしている
  • 背景のクオリティが高い
  • ページ配分や構成が破綻していない
  • 「また読みたい」と言っていただけた

特に「背景の描き込み」や「世界観の構築」は高評価を受けました(おせじ込みかもしれませんが💦)。ファンタジー作品ならではの魅力が伝わる部分は強みとして活かせると確信しました。

指摘された課題

1. 情報量の整理と取捨選択

  • 「序盤に内容詰め込みすぎている、説明しすぎ」
  • 「場面転換が多すぎるので、流れをスムーズにするべき」
  • 「設定をセリフで説明するのではなく、絵や演出、セリフの掛け合いで見せた方が自然」

2. キャラクターの視点と魅力の明確化

  • 「主人公の視点がブレているため、誰の物語なのか明確にするべき」
  • 「キャラのデザインが地味なので、もっと印象的にする」
  • 「キャラクター同士の掛け合いを増やし、関係性を深める」

5. まとめ:持ち込みを終えて

今回の持ち込みで、作品の強みと弱点が明確になり、次の目標が見えたことが大きな収穫でした。各編集者の意見は異なるものの、共通する指摘も多く、それだけ改善の方向性がはっきりと見えました。

次回のコミティア152(6月開催)に向けて、今回のフィードバックを反映し、さらにレベルアップした作品を作りたいと思います。創作活動は試行錯誤の連続ですが、編集者の声を糧にしながら、一歩ずつ前進していきます!